いすの高さと負担感
動作特性
−平成10年度 NEDO20人計測−
1.被験者数
高齢者:12人(60代 3人、70代 5人、80代 4人)
若年者: 8人(20代 4人、30代 4人)
80代、20代、30代は男女各2人、60代、70代はいずれも男性が2人
2.計測内容
高さの異なる椅座面に座ったり、その座面から立つときに感じる負担感、着座中の安定感を計測した。
3.計測結果
図に着座・起立時の負担感と着座中の安定感に関する内観報告の結果を示す。
(1)背もたれがない場合
(若年者)
(高齢者)
(2)背もたれがある場合
(若年者)
(高齢者)
若年者、高齢者とも座面が低いときには着座・起立時ともに負担感が大きいが、座面が高いときには着座時の負担が大きく、起立時はそれほどでもない。座高計測の座面高付近では負担感が少ないという結果となった。
一方着座中の安定感については背もたれがある場合とない場合で大きく異なる。低い座面で背もたれがないと腹部を圧迫するため、肥満タイプの被験者は低い評価であった。しかし背もたれがあると体をもたせかけることができ、安定感が増す。また、座面が高くなると足が中空に浮くようになるため、評価は急激に低下した。図に安定して座れる背もたれ角度を示す。
計測結果では若年者、高齢者とも座面高さが変わっても安定して座れる背もたれ角度はあまり変わらず、105〜110°程度であった。