NITE 平成20年度人間特性計測データ

押す・引く

■操作内容

  • 押す 低位(肘頭下縁高)
  • 引く 低位(肘頭下縁高)
  • 押す 高位(肩屈曲角度135°)
  • 引く 高位(肩屈曲角度135°)

 

■計測機器

PRIMUS:押す、引く、ひねる等の操作で働く力を計測する装置

 

■計測条件

① 最大力の決め方

5秒間の中の3秒の平均

② アタッチメントの向き

水平

③ 握り方

順手
※ 被験者が違和感を訴えたら逆手でもよい。

④ 姿勢

自然立位で、脚を肩幅に開いた状態を保ったまま、アタッチメントに加えられた力を計測することとする。

 

■計測手順

① 高さ設定

  • 低位(肘頭下縁高):アントロポメータで肘頭下縁高を計測し、バーの高さを合わせる。


計測風景(横)

 

  • 高位(肩屈曲角度135°):肩屈曲135°でまっすぐ伸ばしたときに、被験者が握れる高さにバーの高さを合わせる。


135度屈曲

 

② 立ち位置設定

  • 低位(肘頭下縁高):水平にセットされたバーの20~30cm手前に立ち、肩0°位、肘90°位に曲げた前方にバーが位置するように、左右位置を合わせる。次に、肘90°位に曲げた腕の手掌中央にバーが位置するように、前後位置を合わせる。


計測風景(正面)

  • 高位(肩屈曲角度135°):被験者は、高さがセットされたバーの20~30cm手前に立ち、肩屈曲135°でバーの中央が手掌中央に位置するように、位置を合わせる。

③ 計測前の説明

計測方法について次の主旨に沿って教示する。

  • 押す、引くの計測を行うこと。
  • 1回につき5秒程度力を加えること。
  • 計測は複数回実施することから、5回程度は繰り返し出せる力とすること。

 

今回の計測イメージを教示する。

  • 低位(肘頭下縁高)は「目の前の棚に置かれた重い箱を片手で奥に押す、あるいは引き出す」イメージ
  • 高位(肩屈曲角度135°)は「「高い棚に置かれた重い箱を片手で奥に押す、あるいは引き出す」イメージ

 

更に、計測上の注意点等について説明を行う。

  • 極力、上肢のみで力を発揮すること。
  • 計測中も力を加える前の姿勢を維持するように努めること。姿勢維持のため、視線を定めることは有効である。
  • 力はゆっくりと加えること。勢いやはずみをつけないこと。
  • 計測中、被験者は息を止めないこと。
  • 装置(アタッチメント)に力を加えても、アタッチメントは移動しない。
  • 計測中気分が悪くなったらいつでも計測を中断できること。

 

④ 計測手順の説明

「バーを握る→押す(引く)約5秒間→終了のサイクルを教示しますので、教示に沿って実施してください。」

 

⑤ 計測実施

押す・引く各々で繰り返し3回計測し、平均値を記録する。

 

■単位

N

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