通路上に溝があるときの歩行の計測


動作特性 −平成10年度 NEDO20人計測−


 

1.目的

 この計測は歩行路にある水平方向の隙間(水平ギャップ)が歩行に与える影響を把握するために行った。

 

2.計測装置

(1)歩行路:幅0.9m×長さ12m、タイルカーペット敷き

(2)履 物:ソックス

(3)段 差:若年者用・…150mm(H)×900mm(W)×1200mm(L)

   高齢者用・… 50mm(H)×900mm(W)× 900mm(L)
   いずれも表面にタイルカーペット敷設(床と同一パターン)

(4)距離計測:赤外線レーザーによる非接触計測

(5)着地情報計測:踵に取り付けたスイッチのON/OFFを無線により送受信

(6)歩行姿勢計測:ビデオカメラ

(7)搬送用荷物:片手用かご+軽く持ち運べる重さの容器



3.計測方法

 歩行路上に設置した2つの台の隙間をまたぎ越し、歩行時の内観を報告してもらった。台の高さ(一段段差)は予備実験で150mmに設定したが、高齢者では高すぎることが判明したため、高齢者のみ50mmとした。

 計測毎に2つの台の間隔を変更したが、変更幅は歩幅により次のように設定した。

   ・自由歩行の歩幅が500mm未満のとき  100mm

   ・自由歩行の歩幅が500〜700mmのとき 150mm

   ・自由歩行の歩幅が700mm以上のとき  200mm

 隙間の広さについて次の5段階評価で内観報告を聴取。

   (1)歩幅を気にせずに越えられる

   (2)歩幅は調整するが広いとは思わない

   (3)少し広い

   (4)かなり広い

   (5)一旦下りた方が楽