灰色と青色の弁別計測


視覚機能 −平成10年度 NEDO121人計測−



1.目的


暗いときに、灰色と青色との弁別が可能かどうかについて計測した。


2. 計測条件


この計測では、2種類の灰色N 2、N 4を同じ明度の青色5PB 2、5PB 4とそれぞれ比較し、彩度をどの程度上げれば短時間見ただけで色が違うことを認知できるか、明るさを変えて計測した。

明るさは一般作業場の1000lx、屋内の薄暗い場所の10lx、補助照明のみの場合の1lxの3種類とし、照明装置には高演色性の蛍光灯を用い、反射光により計測した。


表 灰色と青色の弁別計測条件

視距離 視標面照度 呈示時間 呈示カード 矯正条件
近接(拘束なし) 1000 lx 2秒 30枚 生活視力(両眼)
近接(拘束なし) 10 lx 2秒 30枚 生活視力(両眼)
近接(拘束なし) 1 lx 2秒 30枚 生活視力(両眼)


3.計測装置


計測室、環境ボックス、カード提示装置は色弁別と同一であるのでここでは省略する。

呈示カードは灰色を基準色、青色を比較色とし「基準色−基準色」「基準色−比較色」「比較色−基準色」の組み合わせで作成した。以下にその組み合わせを示す。

・背景色:N 6.5
・基準色:N 2
・比較色:5PB 2/1、5PB 2/2、5PB 2/3、5PB 2/4、5PB 2/6、5PB 2/8

・背景色:N 6.5
・基準色:N 4
・比較色:5PB 4/1、5PB 4/2、5PB 4/3、5PB 4/4、5PB 4/6、5PB 4/8、5PB 4/10、

なお、「基準色−基準色」の組み合わせは各2組作成したので、呈示カードは合計30枚となった。


4.計測方法


色弁別の計測に準じて実施した。赤、黄、緑、青の4色の色弁別用カードに、上記のカードをランダムに混入し、色弁別と同時にこれらのカードの弁別も行った。