暗順応と読みとり可能な文字の黒色濃度計測結果


視覚機能−H09 HQL420人計測−


 

 

暗順応と読みとり可能な文字コントラスト

 

 ○被験者数:406名

  ここでは、25〜34歳と75歳以上の計測結果を紹介する。

年代

25〜34

35〜44

45〜54

54〜64

65〜74

75〜

人数

45

40

41

99

97

74

 

 ○視距離:3m

 ○視標:10段階のコントラスト(白背景、黒色濃度100%〜10%まで10段階)のひらがな(視力0.15相当の文字)を、時計回り270゜の範囲に等間隔に配置

 ○視標面照度:10 lx 、ただし読みとれないときは読めるまで照度アップ。

 ○前順応:10,000cd/㎡スクリーンを1分間見続け、明順応させる。

 ○制限時間:前順応後直ちに視標を100%コントラストの文字から順次読み始め、10秒間で読みとれる文字のコントラスト濃度を記録する。

 

 ○計測結果

 

 図中、棒グラフ上の線は偏差を示す。
 暗順応の結果を見ると、暗い状態に目が慣れると75歳以上でもかなり薄い文字まで読みとれるが、白昼の屋外白壁の照り返しなどの明るい環境に目が慣れた状態から、急に薄暗いところに目を移して文字を読みとろうとすると、20%弱の人は10秒くらいでは読めない。
 したがって、屋外から入ったときに読んでもらうような表示は、はっきり読めるよう、背景色との差を大きくする必要がある。