騒音を伴う家庭内作業時の音の聞きとり
聴覚特性
−平成11年度実験計測−
1.目的
日常生活における聴覚特性との関わりを計測するという視点から、騒音を伴う掃除や洗い物作業に従事しているときの試験音声の聞き取りについて調査した。
2.計測風景
計測風景を以下に示す。
3.計測方法
第1回目の計測 掃除作業、水洗い作業中に試験音声を提示する。内容が聞き取れず作業を続けている場合は、試験音声レベルを5dB上げ、試験音声の指示した動作をするまでそれを繰り返す。最初に気づいた音の大きさ、試験音声に対応した動作をしたときの音の大きさを記録する。最大試験音量に達しても、音に気づかない、あるいは内容が理解できない場合は、被験者に1回目の計測終了を告げる。
第2回目の計測 第1回目の計測終了後、使用した試験音声を騒音のない状態で提示する。第1回目と同様の手順で同じ試験音声を用いて第2回目の計測を行い、最初に気づいた音の大きさ、試験音声に対応した動作をしたときの音の大きさを記録する。
掃除、洗い物作業で呈示した試験音声レベルは以下に示すとおりである。
1)掃除機:50dB〜75dB (5dBずつレベルを上げて呈示)
2)洗い物:45dB〜65dB (5dBずつレベルを上げて呈示)
掃除、洗い物作業における耳位置での騒音レベルは以下に示すとおりである。
1)掃除機:73dB (耳位置でのLAeq、60秒間)
2)洗い物:64dB (耳位置でのLAeq、60秒間)