NITE 平成13-14年度人間特性計測データ

聴力

■計測定義

「聴覚検査法(1990)」(日本聴覚医学会)にもとづく聴覚属性検査をおこなう。

 

■計測準備

(1) 計測の前から過大な音量の音を聞かせないこと。

(2) 被験者が楽な姿勢で計測がおこなえる状態にすること。

(3) 計測は良く聞こえる方の耳から行うこと。(聞こえ方が同じ場合は、右耳から行う。)

(4) 計測手順を周知する。

  • a. ヘッドホンから「断続したピー音」が出るので、聞こえたらすぐにボタンを押す。
  • b. 聞こえる音は次第に高い周波数に移ったあと、最初の音に戻り、つぎに低い周波数に移ること。

 

■手順

(1) 初期設定は、検査音周波数1000Hz、聴力レベル5dB、受話器は聞こえやすい側(同じ場合は右)とする。

(2) 被験者にヘッドホンを装着する。

(3) 聴力レベルを40dBにセットして被験者に検査音を呈示し、聞こえることを確認するとともに、検査音に慣らせる。その後、聴力レベルを5dBにセットする。

(4) セットした聴力レベルで1~2秒間ほどの検査音呈示を3~4回繰り返す。被験者の応答がなければ、5dBづつ上げながら同様の検査を繰り返す。

(5) 被験者の応答が得られたなら、聴力レベルを10dB下げ、再度5dBづつ上げて応答のあるレベルを求める。前回の応答レベルと異なる場合は、再度10dB下げてやり直す。同一レベルが2回得られたなら、その値を被験者の聴力レベルとする。

(6) 検査音周波数を切り替え、同様の計測を行う。

(7) 初回と2回目の1000Hzの計測値に10dB以上の差違を生じた際は、(3)からやり直す。

(8) 同一周波数で2回計測した聴力レベルについては、小さい方の値を採用する。

  • ※使用機器の制限(5~70dB)により、5dB以下で聞こえた場合は、0dBとし、70dBを超えても聞こえない場合は、999dBとした。また、当データベースの平均値の計算処理では、0dBは計算に含め、70dBでも聞こえないものは、計算から除外した。

 

■使用機器

オージオメータ:「聴覚検査法(1990)」(日本聴覚医学会)に基づく聴覚属性検査をおこなう機器。

 

■注意事項

静かな場所で計測する。(正常聴力者が1,000Hz、25dBの検査音を聞き取れる程度)

 

■計測回数

計測回数:1セット(検査音 1,000Hz → 2,000Hz → 4,000Hz → 1,000Hz → 500Hzの順とする。)

 

■単位

音圧 [dB]

 

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