高齢者対応基盤整備データベース

色の並べ方

■計測内容

一般的に高齢になるにつれて水晶体の黄変化により、白色が黄みがかってみえるといわれている。加齢に伴う視力の低下に加え、白内障などの疾患により、実際の色彩表示の見え方が変わってくる。  日常生活では多くの色味を使ったデザインや空間が演出されているが、高齢者にとっては色の多様が逆に障害になる可能性もある。  そこで、この計測では、パネルD15を用いて色覚異常があるかどうかという観点ではなく、決められた配列通りに被験者が色を並べられるかどうかに着目する。

■計測機器

p.c.c.s 配色カード129色

・村上色彩研究所製

・パネルD15テスト用装置の中には16個のプラスチック製のキャップが入っている。

・そのうち1つがケースの左端に固定されている。
個々のキャップには表面に色票が貼付してあり、裏面には番号がふられている。

■計測方法

測定手順

(1) 計測室の環境照度を1000lxに調節する。

(2) パネルD15テスト用装置を計測室内の机に用意する。

(3) パネルD15テスト用装置の中にある16個のプラスチックキャップを表面が上になるようにランダムに置く。

(4) 2分間の順応をかねて、計測の説明や教示を行う。

(5) 被験者に固定された色票に近い色から順に並べてもらう。

(6) 並べ終わったら、被験者に見えないところでケースの蓋をし、裏返してから再びケースを開けて、並んでいる番号を記録する。

(7) 正解ならば○。一つでも誤りがあれば×として、年代ごとに集計する。

(8) パネルD15の計測はあくまで一回切りのものとする。

被験者への教示

(1) これから、色の調査を行います。

(2) この固定されている(向かって左端のキャップは固定)色から順に近い色を並べていってください。

 

■計測結果

計測年: 2001年

計測人数:

20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 合計
21 21 20 30 66 55 17 230

結果のまとめ:

正答率は70代以降で急激に落ち、50%を下回る。

計測結果:

(1) 正答率の変化

 

■報告書PDF

2001年度 高齢者対応基盤整備研究開発 第2編データベース整備(動態・視聴覚特性)より抜粋p247-360

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